2014年2月7日、500人経営者が参加し、
公益資本主義推進協議会 発足記念式典は行われた。
甘利明 経済再生担当大臣は、
「瑞穂の国の資本主義」と語る。
古来、日本民族は農耕民族として額に汗して働き、働き、それを喜びととらえ、
ともに働き収穫を互いに喜び合っていた。
資本主義にもそういう本来の使命目的がある。
資本主義の本来の姿を取り戻そうという発信がなされることは、極めて時宜にかなっている。
アメリカ型の金融資本主義ではなく、
中国型の国家資本主義でもない、
日本発の新しい資本主義が公益資本主義。
日本古来の価値観である、
「三方よし」
「足るを知る」
「浮利を追わず」
企業が株主だけでなく顧客、従業員、取引先、地域社会、地球環境など、自社に関わる
あらゆるステークホルダーへの利益への貢献(=公益)を生み出そうという新たな資本主義のあり方。
またそうした企業が長く存続し発展していく社会を作っていこう、というあり方。
提唱者はベンチャーキャピタリストで財務省の参与も務めた原丈人(はらじょうじ)氏。
実態産業をつくる産業界がお金を生み出しているのではなく、
投機家、ヘッジファンドやアクティビストがお金を生み出している実態を見極めていくと、
彼らのやっているゲームは「ゼロサムゲーム」
(※短期間で勝負はつくものの一部の勝者と絶対的多数の敗者を生み出すのが「ゼロサムゲーム」)
いわゆる金融資本主義のなれの果てである。
「ゼロサムゲーム」に対して時間をかけて価値を生むものを「プラスサムゲーム」
例えば、10人が100万円づつ1000万円の資本金で会社を始めたとすると、
最初の数年間は資本金に手を付けずに会社にGive Give Giveと与えていく。
そういう会社は10年たてば価値が1000万円が数億円になって、そしてその段階で価値をみんなで分けていく。
これは時間がかかりますが「プラスサム」つまり、価値の総和が増えていくゲーム。
こういう連帯感から、一人の人間が病気になって脱落したとしても、
切り捨てることなくお互い助け合う考え方もプラスサムゲームの特徴。
このような「プラスサムゲーム」を原則とした経済原理があるので、
これを資本市場に使うような理論的な体系を公益資本主義の研究の下に置き、
欧米人(アングロ・サクソン)のようなロジック重視の人たちに対しても、
わかりやすく説明していける状況をこれから作っていく。
(※ステークホルダーとは(ウィキペディア)
ステークホルダー(英: stakeholder)とは、企業・行政・NPO等の利害と行動に直接・間接的な利害関係を有する者を指す。 また、日本語では利害関係者という。具体的には、消費者(顧客)、従業員、株主、債権者、仕入先、得意先、地域社会、行政機関など。)
公益資本主義推進協議会会長 (株)フォーバル創業者 大久保秀夫さんは、
「今の経済は「経済性」すなわち「儲かるか」が一番上位に来ている」と語る。
「儲けることが最終目的になるということは、そこに働く人・商品・サービスが全て「儲けるための手段」になるので、
当然儲からなければ「人はドンドン切っていこう」となる。
企業というのは本来「公器」つまり社会やステークホルダーに対していかに貢献するか、
結果として利益を持続することが株主にとっても一番還元できる道だということで考えますと、
社員、顧客、株主、取引先、地域社会、
そういったステークホルダー全体をいかに大切にするかという考え方をとる会社こそが持続し、
結果としても、株主にも恩恵を与えることが出来るということであります。
今こそ、アメリカ型でも中国型でもない、日本型の資本主義を作っていく時が来たのではないかと考えます」
多摩大学大学院 田坂広忠教授は、
「資本というものは決してお金だけではない。
たとえばよく言われる「人間とは資本」その中にある知識・知恵は資本、
人間同士の「ご縁」と呼ばれる関係資本、さらには信頼、評判、評価、文化、こういったものはすべて見事な資本。
一つの企業、国が豊かになるということは単にお金が貯まった、資本が貯まった、
GDPが高まったことをもって国が豊かになるわけではない。
日本という国は、もともとこの公益資本主義の根本にある、
目に見えない資本をしっかりと見つめる文化を持っている。
日本こそがこの世界の未来、ビジョンを示せる国なんだということを今日この場ではっきりと言わせて頂きたい。
この一点は我々は「矜持」を持って前に進むべきだと。
単にこの国の今の不況からどう脱するかという次元ではない。
この国が本当に再生する時、日本型資本主義が再生する、日本型経営が再生する、
その勢いを持って世界がこの国から学ぶ時代が来るんだと、そのことを私は心より信じている一人です」
民主党 古川元久衆議院議員、鎌倉投信(株) 鎌田恭幸社長らも
公益資本主義の重要性を口々に訴えます。
設立総会に集まった経営者の多くが「大久保秀夫塾」で学んでいる。
『2014年2月の参加企業は約500社だが、2017年には参加企業1万社を目指す』
公益資本主義推進協議会 藤岡俊雄理事
「<人間は必ず死ぬ存在>という変えられない事実。<人生はたった一回しかない>これも変えられない事実。
もうひとつ大きなのは「いつ死ぬかわからない」ということ。
「いま僕の会社は大変なんです」そういう経営者が沢山います。
「そんな先の事よりも、30年50年なんて考えられない、今が大変なんです」
でもそれだけではさびしいじゃないですかということです。
あなたが社長になった時に、資金繰りを毎日大変な思いしてするために会社を作ったんですか?
そうじゃないと思うんです。
経営者として生きているんだから自分にしかできないことをやりましょうよ、
自分にしかなしえないことに力をそそぎましょうよ。」
公益資本主義推進協議会会長 (株)フォーバル創業者 大久保秀夫さんは、
「なんか日本て変だ、こんなでいいのか」と絶対思ってるはずなんです、
でもどうしていいかわからないなんとなく毎日を過ごしている。たくさんこういう人はいる。
我々が目指す「公益資本主義」
本当に人の為に役立とう、経営者として何が一番うれしいか?
お客様から「ありがとうございます」と言われることじゃないですか?
もちろんお金も大事です否定はしません。
しかしもっと大事なことがある。
それはみなさんが一日一日本当に充実して、人の為に未来の為に自分の為に生きている姿だと、
一日一日を生かされている、両親に生んでいただき、水と空気と自然を恵んでいただき、
我々は生かされている。
一日一日を粗末にせずに人の為世のためにやろう、これが経営者の姿だと思います。
必ず国は動く、もう私は動いていると私は思っています。
皆さん考えて下さい。
70%の途上国が「金だ!金だ!」と環境を侵した時、地球はどうなりますか?
食糧問題はどうなりますか?
我々自身その範を示して、途上国70億のうち80%、50億以上の人間に対して「生きる方向性」を示す、
これが日本の役割ではないかと。
この公益性を持った資本主義を世界に広げる、国益なんてものは小さい、
地球益、地球の利益の為だという気持ちを持ったときに誰一人反対できるはずがない。
地球の利益の為ということをもってこの輪を広げなければならない」
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株式会社カウテレビジョン
カウテレビジョンは2004年企業専門の映像制作会社として創業。インターネットTV局という客観的なメディアをもち、企業の主観による情報発信ではなく”客観的な情報発信”をお手伝いすることを主眼に、報道ドキュメンタリーの形式による取材を心がけています。
◎インタビュアー:高橋康徳
元テレビ西日本(フジテレビ系)報道記者。911テロ取材をきっかけに独立を決意。
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会社紹介・各種イベント・周年行事・商品紹介・海外での事業展開など、数々の密着リポートを行っております。
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カウテレビではこれからも、日本初の新しい価値観の行方に注目して取材を続けていきます。