【インターネットTV局カウテレビジョン トップリーダー対談】(2014年6月公開)
グロービス大学院 堀義人学長
経営大学院 「グロービス」とは?
ゼロから始まった経営大学院で、1992年に始まり東京・大阪・名古屋・仙台、2013年からは福岡に開校。
現在では日本でナンバーワンの経営大学院。規模2013年の定員が480名になっている。
日経新聞が行ったMBAに関心がある方のランキング東日本1位の評価を受けた大学院。
『ヒト・カネ・チエで創造と変革を~グロービス誕生秘話~』
92年当時は学位がなく、1つのマーケティングの科目をバラ売りしていた。
20名の学生が集まって貸し教室、貸しアパートを事務所にして、
パンフレットもコピー印刷、資本金80万円だった。
社会人サークルで、リサーチとして三百数十名にアンケートを行った。
「こういった学校を作ろうと思っています、価格帯いくらでハーバードのケースを使えますが、
ご興味がありますか?」
帰ってきたアンケートを元に学校を開校。募集を始めた。
教室が出来るのかということで、20名集まった。
30歳前後の社会人の男女。意識の高い方々ばかりだった。
授業料12万円(3か月間)、この値段は今もほとんど変わっていない。
マーケティング科目からスタートして一切学位はとれない。
12万円の対価としては、「能力が高まる」・「マーケティングがわかる」これだけ。
その価値があるかどうかは学生が決める。
なので、休講なんてありえない。
3時間×6回の真剣勝負を行って、満足した生徒が次のファイナンス、アカウティングを受ける。
当時はマーケティング科目、次にファイナンスを始めることになったが、講師が見つからなかった。
なので堀義人学長自ら教えた。
日本とハ-バードの教育の違いは、日本はレクチャー形式で、先生が一方的に知識を植え込み、
試験では「あなたは何を知っていますか?」と正解を問われる。
ハーバードでは教授が一切教えることをしない。
「教科書から学ぶのではなく人から学べ」「正解はない」「最善の解を求めよ」と言われる。
「教科書は読んで来い」「教科書に書いてある知識や議論はあくまで道具だ」と、
「道具を覚えてもしょうがない、道具を使いこなせ」と教えられる。
ハーバードではケースを読みます。そのケースには実際あった事例が書いてある。
そこで2つの質問があって、1つ目が「今の経営環境はどうなっているか考えて下さい」
2つ目が「どうしますか?」
「どうなってますか」「どうしますか?」を問われる。
「何をしっていますか?」は問われない。
それをどうやって学ぶかというと、意見交換をしながらディスカッションして、
私はこう思う、ああ思うとハーバードの白熱教室もそうですが、正解はない、
みんながどう思うか、正義はこれがいい、これがいいと、
どっちが正しいかは皆さんが正しいと思うことを実行すればいいとなる。
「正解はない」「ディスカッションしながら学んでいく」ということに感激した。面白かった。
大学まで日本の教育を受けてきて、教育が面白いと思ったことが一回もなかった。
面白いと思っただけではなく、自分の能力が明らかに高まったことが分かった。
試験は、評価の半分が発言点、発言をしなかったら50点失う。
レポート・試験が50点で、試験も何を持ち込んでも構わない。
「あなたはどう考えますか?」と「どうしますか?」とその2つを問われてパソコンを使って打ち込んでいく。
それはカンニングとか関係ない。「人と相談してはいけない」それだけ。
悪い点を取るとどうなるか?落第し、放校処分になる。
全科目10%は落第点を取る、6科目(1/3)落第点を取ると落第になると決まっている。
英語で、母国語でもない、読むのも遅い、発言するのもままならない、
自分が行く前は日本人が4人に1人は落第していた。
その環境の中で一所懸命手を挙げて発言する。
それに対して意見をもらう、反論する、質問を受ける、質問に対して自分の考えを伝える、ということが、
ものすごく訓練されてきて、自分なりの考え方持つことが出来た。
しっかりとした理論とか、フレームワークを元に分析をした結果として「こう思う」と考えていくのが面白かった。
明らかに能力が上がったことと、頭の構造さえも変わったかのような感覚、それがすごく良かった。
良いものを、多くの人に提供しようと思ったことがきっかけだった。
こんなに面白いものはない。
これだけ能力が高まるんだということがわかると、これを多くの人に伝えたいという気持ちが出てきた。
そして、どうせやるならアジア№1の大学院をつくろうと考えた。
『ヒト・カネ・チエ』 ~グロービス誕生は3つの円から~
日本でリスクを取って何かを始めるのはすべてを失うことだと言われたので、
そこまでリスクを取るなら、最初からアジア№1を名指すということと、
人材の育成、同時に産業の育成ベンチャーキャピタルを作ろうと思った。そして、知恵の輩出。
この『ヒト・カネ・チエ』のインフラを作って、騒動と変革を行うことがビジョンになった。
「ヒト」の面では大学院、「カネ」の面ではベンチャーキャピタル、
「チエ」の面では出版とかコンテンツを配信することを考えて、
これを組み合わせると色の三原則(赤・青・緑)のように、
どんな色でも出来るのと同じように『ヒト・カネ・チエ』でどんな事業も出来るだろう。
創造、変革が出来る!と考えて、インフラを作ろうと思った。それがグロービスのコンセプト。
ハーバードの芝生に寝転がりながら、どうせやるならデカイことをやろう
「ヒト」「カネ」「チエ」という円を描いて、それで今のグロービスが出来上がった。
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株式会社カウテレビジョン
カウテレビジョンは2004年企業専門の映像制作会社として創業。インターネットTV局という客観的なメディアをもち、企業の主観による情報発信ではなく”客観的な情報発信”をお手伝いすることを主眼に、報道ドキュメンタリーの形式による取材を心がけています。
◎インタビュアー:高橋康徳
元テレビ西日本(フジテレビ系)報道記者。911テロ取材をきっかけに独立を決意。
ニュース・ドキュメント番組の制作実績4500本。世界で活躍する日本人経営者をインタビューし、インターネットテレビ局で配信中。
会社紹介・各種イベント・周年行事・商品紹介・海外での事業展開など、数々の密着リポートを行っております。
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